2008年11月29日土曜日

ストロボ10円

ジャンクストロボ ナショナルPE-3057を10円で入手。電池を入れても動作しなかったが、電池蓋の金属板が錆びていただけだったので、簡単に復旧。D80の内蔵ストロボはケラレやすく、クリップオンタイプの外光オートストロボを探していた。最初、単三ニッカド4本ではチャージアップしなかったが、アルカリで動作確認後、しばらくいじっていたら、ニッカドでも問題なく使えるようになった。三脚ネジはストロボとは関係ないが、役に立ちそうなので。これも10円。
ナショナルPE-3057 ¥10(大森C店)
ペンタックス 三脚ネジ(本来の用途不明) ¥10

今日初めて行った近所のこのお店(大森C店)、もっと早く知っていれば良かった。中古の銀塩を中心に、ニコン、ペンタの他、レンジファインダーから中判大判まで品揃えが豊富。欲しいものは何でもある。しかも格安。ジャンク品も、ちょっと手を掛ければ使えそうなニコマートが千円だったり、素敵なものばかり。最近、何となくブローニーが欲しくて6x7~6x9のレンズ付きの物を予算一万円で探していた。普通この予算では、ジャンクしかない。ペンタ6x7やGW690等を自己修理するとなるとかなり手強い。ところがこのお店なら、RB67がレンズ付きで1万円。古くてちょっと汚いだけで、動作品だという。うむむ。もうちょっとのところで持ち帰りそうになったが、現在ペンタ6x7のジャンク品に入札中なので思いとどまった。

2008年11月27日木曜日

Nikkor-UD 20mm F3.5の修理

俺のNikkor-UD 20mm F3.5はシリアルナンバーによると1967年11月~1971年に製造された物のうち、比較的前期のものだ。20年程前にAi化済みの物を入手。以来、F2フォトミックとともにずっと使い続けてきたが、最近は鏡筒のガタがひどくなり、遂に修理に出すことにした。SCへの持ち込みを考えていたが、古いニコンの修理で有名なお店が近くにあることが判明。お願いしたところ、中一日で修理完了。修理代は安くは無いが、OH並の作業をしていただいた。

修理内容
ヘリコイドグリス交換・調整

ヘリコイドギア交換
光学系清掃
作動確認・精度点検
合計 ¥12,831(部品代¥700)

2008年11月23日日曜日

今日の一台 オリンパス OM-2n

今日の一台。そんなコーナーは別に無いが、オリンパスOM-2nを取り出してみた。このOM-2を入手したのは15年ぐらい前だったと思う。それ以前に愛用していたOMボディは皆、度重なる修理の果てに潰れてしまったり行方不明になってしまっていた。そこで、手元に残ったOMレンズの供養のために入手したものだ。
OMシリーズの性能の高さは折り紙付きだが、その魅力はやはりこの精密感あふれる精悍なデザインと、驚異的なコンパクトさだろう。ペンFもそうだがOMは、まさか一眼レフカメラが入っているなどとは到底思えないような小さなバッグやポーチにでもちゃっかり入ってしまう。そこが面白い。

オリンパスOM-2n/G.ZUIKO 28mmF3.5
1979年発売。(ちなみにOM-1は1973年、OM-2は1975年)
OM-2は35mm一眼レフにおけるTTLダイレクト測光の旗手であった。
フラッシュのTTLダイレクト調光を行う機種は他のメーカーでも広く作られたが、
自動露出時の定常光をフィルム面とシャッター幕面の反射光で測定するという、
いわゆるTTLダイレクト測光のカメラはOMシリーズの他にはあまり多く無い。
他にはペンタックスLX(1980)やミノルタCLE(1981)、ライカM6(1984)などもこれに当たる。

ペンF(1963)との比較。
OM-2全盛の頃、その左右対象な凛々しいデザインに比べ、
前世代のペンFは
間延びした妙なデザインに見え、
今でこそ有難い
華文字も当時は不気味な存在だった。





オリンパスOM-2n/G.ZUIKO 28mmF3.5
ネオパン400PRESTO
撮影地:東京都台東区浅草

G.ZUIKO 28mm F3.5は俺が中学生か高校生の頃、初めて手に入れた広角単焦点レンズだった。コシナの28-85mmズームを下取りに出し、この中古のZUIKOをやっと手に入れた覚えがある。安物のコシナズームよりは、純正単焦点の方がシャープなはずだった。しかし実はあまりシャープなレンズではなく、絞り込んでもかなり甘かった。全紙などに引き伸ばすと精細感が無く、大いに不満だった。当時の俺には(今もだが)あれこれ試す経済的余裕はなく、次は鉄板と言われるニッコールを入手するしかなかった。そしてようやくに手に入れたのが、その後20年以上使うことになる、オートニッコールUD 20mm F3.5だった。

2008年11月17日月曜日

フルサイズフィルムの複写3

前回、35mmフルサイズフィルムの複写方法が確立されたので、新しいフィルムで試してみた。




撮影:ニコン F3/ニッコール オートUD 20mm F3.5
NEOPAN400 PRESTO スーパープロドールISO1600増感
複写:ニコンD80+PK-3+Ai マイクロニッコール 55mm F3.5
+Kリングセット+スライドコピアPS-5
撮影地:東京都台東区上野 国立科学博物館
館内の多くの展示が撮影可能。


4番目の画像の拡大。粒状感まで完璧。

以前から135判フィルムは何万画素か?という議論は良く行われてきた。計算方法には諸説あり、その値はまちまちだが、少なくとも、一千万画素デジカメのプリントは、同サイズの135判ISO100フィルムからのプリントよりも、はるかに解像感があり滑らかだ。一般的な用途においては、デジカメの画素数が135判の代替となり得るところを超えているのは間違いない。しかし、デジカメでフィルムを複写するとなると、少し話は違うわけだが、少なくともISO1600で撮影したモノクロネガについては、D80の一千万画素で問題ないと感じる。

2008年11月13日木曜日

フルサイズフィルムの複写 その2

前回の続き。フルサイズフィルムの複写をする方法で、マイクロ55mmF3.5では倍率が大きすぎてベローズが使えない。そこでマイクロ55mmの先端にスライドコピアPS-2を直結。APS-CサイズのD80では以下の組み合わせで35mmフィルムの全画面を良好な状態で複写することができた。

左からD80本体、PK-3、Aiマイクロ55mmF3.5、Kリングセット(K3、K1、K2、K4、K5の順:全長46.6mm)、PS-2の順に接続。ピント調節はマイクロ55mmのヘリコイドでうまく行うことができる。Kリングは5種類全部つなげて、両端が52mmフィルタースレッドオス・メスになるように組み合わせる。ケラレが出ないように内径の小さいものをなるべくレンズ側に配置した。このままでも使えるが、PS-5のレンズ側はフィルタースレッドではなく52mm径のバネ式ロックなので、PS-5の自重でKリングから脱落する場合がある。何かでサポートした方が作業しやすいだろう。


D80 Micro-nikkor 55/3.5+PK3+Kリングセット+スライドコピアPS-5 ISO100
元画像:Nikon F3, Nikkor Auto-UD 20mm F3.5 NEOPAN400PRESTO

等倍での比較
D80 EL-nikkor 80/5.6ベローズPB-5+スライドコピアPS-5 ISO100


D80 Micro-nikkor 55/3.5+PK3+Kリングセット+スライドコピアPS-5 ISO100

前回の*EL-Nikkorはボヤボヤでコントラストも低かったが、今回のマイクロ55mmの方は非常にシャープで粒状感も完璧。
*前回使ったEL-Nikkor80/5.6はジャンク・クモリあり品を自己清掃したもので、前玉表面にコーティングのハガレや小傷も多く、本来の性能ではないことに注意していただきたい。

Kリングセットとx2テレコンTC-200

本日の収穫物。ニコンのKリングセットとニコン2xテレコンTC-200、50mmF1.4用のラバーフードHR-2。


Kリングセット 2100円(並品・ジャンク)
TC-200 1050円(カビ・ジャンク)

HR-2 315円(並品・ジャンク)
中野区F店

KリングセットはF2時代の古い接写リングで、カニ爪もAiも自動絞りも連動しないただのマウントと筒だ。リングのフィルタースレッド径が52mmなので色々使える。Kリングセットの内容は以下の通り。
  • K1 メスFマウント-オスFマウント 5.8mm 厚
  • K2 メス52mmフィルタースレッド-オスFマウント 5.0mm 厚
  • K3 メスFマウント-オス52mmフィルタースレッド 5.8mm 厚
  • K4 メス52mmフィルタースレッド-オス52mmフィルタースレッド 10mm 厚
  • K5 メス 52mmフィルタースレッド-オス52mmフィルタースレッド 20mm 厚
TC-200はニコン純正のAi MF 2倍テレコン。5群7枚構成なので、前回のケンコーMC6よりも高級品だ。前玉表面および、後玉表面にかなりのカビがあったが、中玉はきれいだったので確保。持ち帰って拭いてみたところ、コーティングが大分やられているがカビは取れてクリアーになった。ED300/4.5sに取り付けて軽くテストしてみたところ、予想に反し、前回のケンコーMC6の方がシャープだった。MC6とTC200を連結した2段テレコンで1200mm F18(D80なので1800mm相当の画角)を試してみたが、色収差バリバリのV社製のへんてこ望遠スコープ並かと思いきや、意外とまともな像だった。今度月でも撮ってみよう。

2008年11月10日月曜日

フルサイズフィルムの複写

以前からフィルムのデジタル化にはD80とベローズ+スライドコピアを使っている。ハーフ判フィルムの場合は完璧にシャープなのに、なぜかフルサイズではボヤっとする。この原因を探ったところ、複写に使うレンズが原因なのが判明した。過去、ハーフ判の複写にはマイクロ55/3.5を使っていたが、35mmフルサイズの場合、ベローズを最短にしても全画面が入りきらないため、フルサイズの場合仕方なくEL-Nikkor 80/5.6を使っていた。レンズによりどの程度違いがあるのか確認するために、EL50/2.8、マイクロ55/3.5、EL80/5.6の三本で比較してみた。

EL-Nikkor 50/2.8 F8
 等倍
シャープだが、ベローズ最短でも35mmフルサイズの全画面が入りきらない。この画像では分からないが、実は周辺部に流れがあり、使うのはちょっと無理。

Micro-Nikkor 55/3.5 F8
 等倍
この画像ではEL50の方がシャープにも見えるが、画面全体で見ると3本の中ではもっとも解像感がありコントラストも高く良好。しかしベローズ最短でも、もうちょっとのところで35mmフルサイズの全画面が入りきらない。

EL-Nikkor 80/5.6 F11
 等倍
ベローズの長さ、スライドコピアの取り付け位置とも十分余裕があり、35mmフルサイズの全画面、あるいはそれ以下の倍率で撮影できるが、ボヤっとしてぜんぜん駄目。コントラストも低い。これ以上絞っても改善しない。このレンズは元々コンディションが悪く、前玉表面に小傷が多くコーティングのはがれもあり、清掃はしたものの中玉にもクモリが残っているものだ。絞ったら使えるかと思ったがやっぱり駄目なようだ。


マイクロ55/3.5mmレンズ単体での最大倍率は1/2倍で、APS-CサイズのD80で複写するには本来ベローズもPKリングも不要だ。マイクロ55mmの先端にスライドコピアを4cmほど空けて接続すればちょうどいい塩梅になるのは分かっているが、ベローズなしでスライドコピアを固定する方法が難しい。スライドコピアの遮光用蛇腹はバネ式ロックで52mm径フィルターネジに接続することができる。蛇腹を伸ばした状態で平行に固定できればマイクロ55mmの先端に直結できるのだが。

2008年11月6日木曜日

謎の影2

先日見つけたAF 50mm F1.4Dを絞り込んだ時に見られる中央部のゴーストだが、このレンズに特有な割とメジャーな現象だそうで、「フレアスポット」などと呼ばれているらしい。他のレンズでも起こり得るはずだが、とりあえずAF 50mm F1.4Dが代表らしく、特にコーティングがSIC(Super integrated corting)化される以前に作られた、初期のAF 50mm F1.4Dに顕著だという。俺の中古レンズのシリアルを確認したところ、意外にもにかなり新しく、とっくにSIC化されている2006年以降に作られたものらしい。元々フィルム用なので、多少の不具合はいたし方無いだろう。先日、リニューアルが発表された微妙な新製品AF-S NIKKOR 50mm F1.4Gにはなぜ?という思いがあったが、実はちゃんと意味があった。

2008年11月5日水曜日

D80 RAW vs JPG

D80本体内で作成されたJpeg画像とRAWからView NXで作成したJpeg画像を過去に何度も比べてみたが、その差は極めて微細で、等倍表示を左右で見比べたぐらいでは分かるようなものではなかった。なので、俺は基本的にJPEG Largeのみで撮影することにしている。それでも、輪郭強調やトーンカーブなど、現像パラメータを後からちょこっと変えてみたい場合もあり、気が向けばRAWで撮影することもある。先日ある画像を見比べていたところ、RAWから現像した画像の方が明らかに解像感がある画像を見つけた。撮影時のパラメータは一切変更せず、View NXで再現像したものだ。逆光で輪郭部分が光っているが、右の方がはっきりしている。と同時に圧縮ノイズも見られる。View NXで輪郭強調を強めにして現像したようにも見えたので確認してみたが、やはり撮影時のパラメータは変更されていなかった。

2008年11月4日火曜日

Hugin 0.7.0でパノラマ画像作成

Huginというオープンソースのパノラマ画像作成するソフトで、以前撮った画像をつなぎ合わせてみた。読み込み画像を指定するだけで全自動でパノラマ画像が出来上がった。すごい。このソフト、いろんな詳細設定や機能があり、上下にもつなぎ合わせたりできるそうだ。
Hugin 0.7.0で作成された画像
元サイズ
9179x1898  画像クリックで1600x331表示
D80 Tokina AT-X124 12mm側(35mm換算18mm相当・画角99°)
東京タワー展望台(高さ150m)から全周囲を8方向に分けて撮影
撮影日:2007年6月


倒壊しそうなビルを見つけたが、これもみつけるのが難しい。ほとんどの箇所は
ピクセル等倍で見てもつなぎ目が分からない程うまくつながっている。


The panorama factory v4.5 で作成したもの
元サイズ
16209 x 2332 画像クリックで1600x230表示
お試し版なので画像中央にクレジットが入る
全自動ではつなぎ目で画像がぼやけて二重になった。
私見ではHuginの方が圧倒的に精密


2008年11月3日月曜日

謎の影

D80のローパスのゴミをチェックしようと思い、AF 50mm F1.4Dレンズで曇り空を撮影してみたものだが、最初の画像の中央部にうっすらと紫色に変色した部分が写っているのが分かるだろうか?
先日SCで不良画素を潰してもらったばかりなので、これを見つけた瞬間ぞっとしたが、どうやらゴーストらしい。下の画像は分かりやすいように彩度とコントラストを加工したものだ。F16でははっきりしているが、F8まで空けると通常の画像では分からなくなる。デジカメでは、ローパスに反射した光がレンズ最後面のコーティングに写り込む、という話を聞いたことがあるが、どうもこれがそうらしい。

F16

F11

F8

デジカメで複写したカラーネガの色補正方法

ペンFで撮ったカラーネガの取り込みには以前からスライドコピアとD80を使っている。ハーフ版の場合この方法で完璧な解像感が得られる。しかし、カラーネガの場合、オレンジマスクの除去と色補正の方法が難しく、ずっと研究し続けてきた。今までネガポジ反転後に暗部がオレンジ被りする現象に悩まされてきたが、スライドコピアに青いフィルターを貼り、WBを5000°Kで複写する方法でやっと解消することができた。



ペンF 38/1.8 DNPセンチュリア100

現在の方法

  • 複写時の光源は5000°K仕様のライトボックス
  • D80のホワイトバランスは5000°Kに設定
  • スライドコピアの散光板にゼラチンフィルターCC50Bを2枚重ねて貼って使う
  • マイクロ55/3.5+ベローズ・スライドコピアで等倍複写する。(Jpeg Large, 輪郭強調+1, sRGB) ヒストグラムを見ながら、RGBいずれも山裾まで完全にダイナミックレンジ内におさまるように露出を調整。
  • 複写した画像をPaint.netを使い、以下の順序で編集。
  1. ネガポジ反転する。少し青被りしたコントラストの低いポジ画像が得られるが、暗部の破綻は無い。
  2. R, G ,B 別々にヒストグラムを調整。各々がダイナミックレンジいっぱいになるように伸張する。
  3. ピンクの被写体は中間調が飽和して見える場合があるので、その部分が全体になじむまで、RGB全体のガンマレベルを上げる。
  4. 自然光で撮影したものは、Blueのガンマだけで色合いを調整する。蛍光灯下で撮影したものはGreenやRedのガンマも調整する。
  5. RGB全体のガンマで好みのトーンに。(3.の場合はやらない)
俺の技術や環境では、リバーサルやデジカメのようにコントラストが高く鮮やかな画像に調整するのは無理だが、今は、カラー写真の色なんて適当でいいだろう。という心境に至った。

2008年11月1日土曜日

ジャンクスキャナでパノラマ撮影してみたい その3

前回でほとんど形になった。今回は、まず、CCDからの信号が読めない現象を修理。その後、ラインCCD基盤を取り付ける垂直軸をジャンクHDDの軸を使ったものに交換。レンズはとりあえずキャラメルの箱に取り付けて、遂に完成。
動作させてみると写った!
初画像 題名:イスの先とカレンダー
ジャンクスキャナ EPSON GT-8200UFを改造して使ったパノラマカメラで撮影


調子が悪いと更に色が悪くなったり上のようにモノクロになったする


動作状態

ピンボケで、ノイズまみれで色もコントラストもめちゃくちゃだが、ちゃんと画像になっている。すばらしい。ヘッドと垂直軸をつなぐロッドの長さは実は適当に作ってしまった。思ったよりアスペクト比がちゃんとしている。ああ。すごい。すごすぎる。本当に写るなんて。
この企画はこれで終了だ。なぜなら画質が悪すぎる。実はこの形にする前から多分、このスキャナは電気的にどこか壊れていると思われ、ノイズがひどかった。これ以上の画質の改善は見込めそうになく、デジカメ化するのは無理だ。露出もかなりシビアなようで、窓に向けると全体が白飛びするし、透過光ユニットの光源の明るさに露出を合わせようとして、NDフィルターを切ってレンズに貼ったりしたが、なかなかうまくいかず、露出オーバーなのかスキャナが不調なのも不明。
透過原稿用の設定でしか動作しない状態のため、ブローニー幅分の読み込みしか出来ず、企画の目玉だった2億5千万画素のA4フル撮影ができない。

 この企画は終了するが、今回得た物は大きい。十年程前、初めて最初のイメージスキャナを買った頃、蓋を開けてスキャンしてみたり、原稿台の上に斜めに鏡を置いてみたり、古い大判用のレンズやトレーシングペーパーを使ったりして、なんとかしてカメラのように撮影できないものだろうかと試行錯誤してみたことがあった。しかしどれも画像にはならなかった。その頃俺は、スキャナの原稿読み取り面とラインCCDの間は、光ファイバーかガラス棒が一列に並んだようなもので接続されていると思っていたのだ。(それはロッドレンズアレイっていうらしく、小型のスキャナでは本当にそういう構造のもあるらしい)
あとで思い出しては、なぜ撮影できなかったのか疑問に思ったりもしたが、やがて忘れてしまった。あれから十年以上経って、たまたまジャンクスキャナを分解し、その構造を知った。なんだ。中にレンズがあったのね。普通にカメラと同じ。
画質はともあれ、今回やっと撮影に成功したことは感慨無量だ。