2009年10月28日水曜日

海で拾ったもの 2

波打ち際で、干乾びた小魚やカニを拾う。カニは落ちている日と落ちていない日がある。落ちていない日はいくら探しても見つからない。波打ち際で拾った干乾びた小魚は「食べる煮干し」そっくりで、そのまま食えそうだった。鳥の羽というものは、軸の付け根の部分がずいぶん長いが、この部分が全部鳥の体内に埋もれているのだろうか。もしそうなら、なんか気持ち悪い。





マミヤ RB67, セコール C 65mm F4.5 F16~32 ネオパン100 ACROS
CanoScan8800F 2400dpi

RB67の蛇腹を繰り出すと、セコールC 65mmはずいぶん寄れる。最後の写真は最大倍率に近い。カニの爪の先にある丸いものはBB弾と思われ、これの直径が6mm程度だとすると撮影倍率は1/2倍以上に及んでいるように見える。ごく周辺で像の流れはあるが、近距離収差補正が効いているのか、この倍率でも画質は比較的良好だ。だが、遠景・中景でシャープネスを比較すればNB 127mmには劣る。天気が良かったので、こういう日のネガはCanoScan 8800Fには厳しい。ハイライトのトーンを出そうとすると暗部が潰れてしまい、かえって不自然な画像になってしまう。

2009年10月24日土曜日

Mamiya-6 カラー

マミヤ6の645フォーマットでカラーフィルムを使ってみた。フジカラーリアラACE100というカラーネガフィルムだが、CanoScan8800Fとは余程相性が良いらしく、非常に良い色だ。コダクロームやベルビアなどのリバーサルフィルムをスキャンしても黒つぶれがひどく、こんなにきれいにはならなかった。ネガなら何でも良いかというとそうでもなく、DNPセンチュリアやAGFA VISTAではこうはいかない。CanoScanのドライバが想定しているオレンジマスクの仕様はやはりフジカラーか、そこら辺に違いない。スキャンするだけのほぼ無調整でデジカメのように(語弊があるか)きれいな色になる。このフィルムは堀内カラーで現像してもらったが、フジカラーはヨーカドーでもきれいになる。カラーフィルムにはあまり興味が無かったので35mmは安いDNPばかりを使っていた。DNPには120フィルムが無くやむを得ないのだが、やっぱりフジカラーはいい。








マミヤシックス V型 D.ズイコー 7.5cm F3.5
フジカラーリアラACE100
CanoScan 8800F 2400dpi

ズイコーレンズはクモリのせいで、逆光では青白いフレアが発生するが、コーティングの良い現代のレンズにはない味がある。順光ではコントラストも良く中々の写りだ。RB用セコールに比べればシャープネスは少々劣るが、2Lや六つ切り程度のサイズにプリントするなら十分過ぎるだろう。

海で拾ったもの

一般に、海岸へ行けば必ずイチジク浣腸に出会えるかのように思われているが、実はそうではない。ここ城南島の人口浜辺を訪れる度に漂着物を観察しているが、イチジク浣腸にはいまだかつて、一度も出会ったことがない。

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マミヤ RB67, セコール C 65mm F4.5 F11 ネオパン100 ACROS

海岸の漂着物は、 波打ち際のラインに沿って帯状に分布しており、似たような質量・比重の物体はある程度集まっていたりする。浜辺の構造や潮汐などが複雑に作用し、漂着物を各々の比重や形状、大きさなどによって分類する天然のフィルターになっているように思える。波打ち際ではタバコの包装と思われるプラスチックフィルム状のものが多く、少し離れたところでは貝殻のほか、葦や枯れ枝、タレビンなどの小さな容器類、輪ゴムなどが見られる。ペットボトルや洗剤容器などは波打ち際から比較的遠いところにあるようだ。ここ城南島海浜公園の浜辺は人工海岸のため、波打ち際から遠いところでは清掃が行き届いており、大きな物体は存在しないが、波打ち際から十数メートル程の範囲では、東京湾を漂流してきた様々な品物を楽しむことができる。

クラゲは思ったよりドロドロしておらす、固くてしっかりしている。

最初のモノクロ画像を撮影した次の日に、同じ場所を見に行ってみた。とても気に入っていた、ピータン色のオナホも、風化真っ最中のケロちゃん人形もどこかへ行ってしまった。鳥の羽は2m程離れたところに、ガチャガチャ容器のフタは15m程先の波打ち際に飛ばされていた。半分うめておいた絵馬は動いていないみたいだ。残ったものを見ると、どうやら質量や比重は関係ないみたいで、なぜだか樹脂製の物体が優先的に消えたように思える。清掃などで人為的に撤去されたのだろうか。

この日も浜辺を何往復かして、色々なものを拾ってみた。経済活動の中でリサイクルされずにこぼれ落ちたものや正しく廃棄されたかったもの、あるいはどこかの誰かがうっかりなくしてしまったり、こっそり捨てたものなどが、波にもまれていっしょくたにかき混ぜられ、ここに漂着しているのである。どうやって運ばれてきたのか、どうにも水には浮かびそうもないものも時々見かける。

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ニコンD700 AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G ED ISO100 F11

☆漂着物評価ポイント(城南島)☆

いちじく浣腸 20000P(未発見)
オナホ 5000P
ボラギノール 4000P
かえる人形 1500P
めがね 1000P
そとば 1000P
絵馬 500P
注射器 300P
スーパーボール 150P
ゴムボール中 100P
錆びた鉄 100P
指サック 100P
みかん 100P
小さいシャンプー 100P
インクカートリッジ 100P
たんぽん 50P
フィルムケースふた 30P
錆びたペットボトルふた 30P
たれびん 30P
くらげ 30P
くるみ 20P
かに 20P
釣具 20P
スプーン 10P
化粧びん 10P
ペットボトルふた 0P
輪ゴム 0P
貝 0P


参考画像:ボラギノール(2009年9月)
これも比較的珍しい物体。
オリンパスPEN-F F.Zuko 38mm F1.8 F11


2009年10月10日土曜日

シャッタースピードを測定してみる?

古いカメラのシャッタースピードが正しいか気になる。いや、正しくなかったところで俺には調整のしようがないことは分かっているし、実はあんまり気にならない。つまりその、アレをやってみたいだけである。要するに、PCのサウンドカードを使って光学的に測定するっていう。俺には電子工作の知識は無い。でも、不要になった電子部品を箱一杯にもらってきたものがあったりする。確かCdSとかそれっぽいものがあった気がする。

おお。あるある。大きいのがCdSで小っこいのはフォトダイオードであるらしい。三本足のフォトトランジスタもある。どれを使えばいいのか分からない。ウィキペディアによるとCdSよりもフォトダイオードの方が高速らしい。じゃ、高速な方で。「pn接合」と「pin構造」との2タイプがあるという。俺には何のことだかさっぱり分からないし、部品を見たところで、これらがどのタイプなのかも分からない。適当に一個取り出す。何か一応、フォトダイオードと書いてあるし。そもそも、コレに光が当たると何が起こるのだろう?太陽電池みたいに電気が発生するのか?抵抗が変化するのか?何かよく分からないが、足は2本なので電源とテスターを使って調べてみる。そうか。ダイオードなので極性があるようだ。片方の足に+5Vをつなぎ、電気スタンドの光を当てると、もう一方の足と電源のマイナスにつないだテスターの電圧が変化する。ふうん。バイアス電流?って言うのだろうか、どうも電源が必要らしい。PCのマイクはコンデンサーマイクなので、PCのマイク端子には電圧が出力されていると思われ、フォトダイオードををつなげばちょうど使える気がする。拾ってきたPCマイクを分解してみる。と、2本足だ。

あれ?コンデンサーマイクって電源ありの三極じゃないのか?そうか。何だか知らないが、コレはこういうタイプなんだ。じゃあ、悩むことはない。さっきテストしたとき+につないだ足を赤いリード線へ。もう一方を残りにつなぐ。

プラグをPCのマイク端子に接続し、フォトダイオードを電気スタンドに近づけると、PCのスピーカーから「ブウ~ン」という発信音が聞こえる。すばやく動かせば、マイクに息を吹きかけた時のような「ボッ」という音になる。ふうん。ちょっと音が小さいけれど、うまくいっているようだ。

じゃ、測定してみよう。といっても正しい測定の仕方が分からない。とりあえず古い二眼レフカメラを取り出す。テイクレンズの対物側から懐中電灯で照らし、裏蓋を開けてフォトダイオードを差し込む。
この状態でシャッターを切ると「ボッ」という音声が出力される。この「ボッ」を、音声ファイルエディタやオシロスコープソフトで表示させ、シャッターが開閉する際の波形を見るわけだ。今回はフリーソフトの「HandyOscillo1.2」を使わせていただいた。

シャッターダイヤル1/50秒 左下の表示では、36.4ms 27.46Hzとなっている。
測定範囲は波形を見て主観で指定するだけなので、正しいかどうかは不明。

この場合では、シャッターが開く時の「暗→明」の変化の際はマイナス側、閉じる時の「明→暗」の変化の際は、プラス側に表示されるようだ。しかし、シャッタースピードが速くなると、かなり複雑な波形になり、一体どこからどこまでを測ってよいのか分からなくなる。また、レンズシャッターのカメラでは、羽根の開閉速度が一定なら、絞り穴が小さくなるにつれて開口時間が長くなるので、センサーを置く位置も測定結果に関係してくるものと思われる。ううむ。測定方法については、これから研究が必要だ。今回はこれまで。

2009年10月4日日曜日

Mamiya-6 6x6

雨や曇りなど天気の悪い日の方が、モノクロにも古いレンズにも向いている。今回はよく絞って撮ってみたかったので三脚を持って出かけた。ズイコーレンズにはクモリが残っているが、逆光でもそれなりによく写る。水飲み蛇口は最短の1m程の距離で撮影。ファインダーにはブライトフレームもパララックスの補正枠も無いので、近くになるとファインダーはあてにならなくなる。ファインダーは、見えている範囲がほぼ正確に写るものの、視野枠がボケているので水平を合わせるのが難しかったりする。

F4
最短の1mぐらいの距離でピントをチェック。蛇口のところにピントを合わせたが、ちゃんとぴったり合っている。

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F3.5

F11

F11

F3.5開放

F11 Y2フィルター使用

F16

 
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F16

 
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マミヤシックス V型 D.ズイコー 7.5cm F3.5
ネオパン100ACROS ミクロファイン1:1希釈25.5℃
CanoScan 8800F 2400dpi

撮影場所:東京都江東区 青海南ふ頭公園青海北
ふ頭公園