2012年10月11日木曜日

AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR IIのフード

AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR IIにはHB-48という純正の花形フードが付属している。花形フードは普通、そのレンズ専用に設計されていて、撮影枠ギリギリの四角形に画角が切り取られるように作られている。だが、付属のものはやけに浅い。これでフードの役目をするのだろうか。疑問に思ったのでちょっと確認してみた。

レンズ側の絞り連動レバーの可動域にゴム片を挟んで絞りをF2.8開放に固定し、
フィルム機(F2フォトミック)に装着。

方法は以前に花形フードを自作するためにやった方法と同じだ。フィルム機にレンズを取り付け、シャッターを開けっ放しにしてフィルム面側からストロボ光で照らす。すると、レンズ先端に巻いたコピー用紙に撮影枠の影が映る。Aの矢印は純正付属フードの一番浅い部分、Bの矢印はこのレンズのワイド側(70mm)時にできる影の一番浅い部分だ。フードが円筒形でもBの長さまでケラレは生じないことがわかる。花形に意味を持たせるなら、少なくとも短い方の突起と同じCの長さは必要だ。つまり、HB-48フードの切り欠き部分は機能的にはまったく意味がない。もちろん、ナノクリスタルコートを謳ったこのレンズには、深いフードは必要ないのかも知れないし、実際にはこれで十分なのかも知れないが、少なくともこの長さで花形である必要は全くない。このレンズはまだ使って間もないので、純正フードの遮光に不満があるとは言えないが、RB67の127mmレンズで使っていたラバーフードを試しに取り付けてみた。本来、6x7判の127mmは35mm判の50mmの画角に近いはずだが、なぜだかAF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR IIの70mm側の画角にも完全にぴったりする。
 
HB-48フード

 マミヤラバーフード(RB67/RZ67 127-250mm用 77mm径)
フィルター(マルミDHGスーパープロテクト)を一枚挟んで取り付け。

折りたたんだ状態のマミヤフード

 ケラレテスト:フードなし f=70mm F2.8開放 無限遠

  ケラレテスト:マミヤフード f=70mm F2.8開放 無限遠

 ケラレテスト:フードなし f=70mm F2.8開放 最近接
  ケラレテスト:マミヤフード f=70mm F2.8開放 最近接

このフードはHB-48フードよりもほんの1cmほど長い。最初の影を使った確認では、HB-48フードと同じ直径の円筒形であれば、1cmくらい長くてもケラレないはずだが、このフードはラッパ型なので付け根の部分はHB-48フードよりも開口が小さく、一抹の不安はある。フードによるケラレは、絞り込んで写りこみがなくても、開放で周辺光量低下を引き起こすことがあり、念のため絞り開放で確認してみたが、ケラレもなく70mmの画角にぴったりフィットしている。実はこの77mm径のマミヤフード、似たものでいくつかタイプがあるらしく、これに近い現行のNo.2というものは150mm~350mm用となっていて、そっちだとケラレるかもしれない。
マミヤフードは見た目がちょっと妙だが、意味なく花形をしている純正フードよりも遮光には効果があると思われ、先端の形状も危険がなく、ラバー製なのでプロテクターとしても役に立つ。付けたままでも折りたためば付属のレンズケースに収納でき、着脱の手間も要らない。今度出かけるときはこれを使ってみよう。

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