2012年10月30日火曜日

D800E 左端AFテスト

D800EボディのAFの件は以前SCで調整してもらったが、右端のフォーカスポイントの精度は改善していたものの、左端のフォーカスポイントで後ピンになるのは直っていなかった。その後、D800Eボディは別件のAF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR IIの片ボケ修理を依頼した際に、レンズと一緒に預けて工場まで行って戻ってきた。最後の修理ではボディのAF調整は指示していないが、伝票では工場でAFも確認したことになっていたので、ちょっと期待してテストしてみた。だが、やっぱり直っていない。

左端AF問題のテスト結果


確認したレンズ
AF-S NIKKOR 14-24mmF2.8G
AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
AF-S NIKKOR 50mm F1.8G
AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G ED
AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR II


5本あるGタイプレンズは過去にすべて新品で購入したものだが、よく考えてみると新品時から不具合無しで使えたのは14-24と60/2.8Gだけだ。24-70はD700時代に購入したもので、周辺画質が揮わないためチェックを依頼したところ前ピンだった。像面湾曲の中間に位相差AFが制御されるように調整してくれたので、F8あたりでの周辺画質がかなり向上した。D800E用に今年買った50/1.8Gは、当初右側の片ボケが疑われ、修理を依頼したところ後ピンを調整したという。片ボケへの対処としてはどうかと思うが、確かに修理前はAF微調整で前ピン気味にして使っていたので、後ピンだったのは事実なのだろう。このレンズは周辺画質の限界もあり、片ボケがはっきり確認できるわけでもないので、これ以上は諦めることにした。3年前に買った60/2.8Gはさほど酷使してもいないのに今年モーターが故障しSWM交換となったが、修理上がり品はひどい片ボケ状態で組み立てられていた。すぐに再修理してくれたが、何だか以前よりも写りが悪くなっているような気がする。実はこの60/2.8Gは新品時からモーターの様子が少しおかしく、使うにつれ不具合の頻度が増えてきたので、実質的には初期不良だったのではないかと思っている。そして、大奮発してついこの前買ったばかりのAF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR IIもいきなり片ボケだった。SCへ二度修理をお願いしたが、いずれも正常範囲とのことで、現象すら認めてもらえなかった。二度目はボディごと工場へ送ってもらったものの、やはり何の調整もしてもらえなかった。この件についてはまだ戦いが始まったばかりだ。調整も交換もしてもらえなければ、これを売ってもう一本買ってみるしかないが、まともな品を手に出来る保障は無い。D700の頃はニコンを信頼していたが、最近はなんだか怪しい。ニコンは3600万画素のボディを開発したものの、それに見合う安定した製造技術や品質検査基準、SCや工場でのサービス体制がまったく整っていないように思う。

2012年10月22日月曜日

AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR IIのテストその3

ボディと一緒にSCで二度確認してもらい、さらに工場で解像力チェックしてもらったAF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR IIだが、これで正常範囲内だという。このレンズには16群21枚という、ものすごい枚数のレンズ使われていて、後群の一部はVRモジュールにもなっている。それに加え、ズームとインナーフォーカスで内部のユニットは非常に複雑な動きをしなければならない。調整しようにも機械的な限界はあるだろうし、仕様上の限度もあるだろう。だが、やっぱり左端に比べるとやはり右端はずいぶん甘くないか?中央からやや右へ行ったあたりで既に怪しく、右端では相当ひどいボケになっている。左右同じなら納得するが、左がよく写るだけにどうしても中央から右半分の甘さが気になる。

画像A
画像クリックにて元画像(7360x4912)を表示します。 
AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR II, Nikon D800E
ISO100 f=70mm, F5.6, VR:OFF 三脚レリーズ使用・ミラーアップ
中央フォーカスエリアの位置にてコントラストAF

 画像B
画像クリックにて元画像(7360x4912)を表示します。 
フォーカスはそのまま、カメラを少し右へ向けて撮影。

  画像クリックでクロップしたピクセル等倍画像を表示します。

同じ建物を拡大してみると、レンズの右側でたもの(画像A)と左側で写したもの(画像B)との差がはっきり分かる。

2012年10月14日日曜日

AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR IIにて

D800EボディとAF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR IIを修理に出していたものが戻ってきた。70-200mm F2.8G ED VR IIは片ボケの件でSCで2度確認してもらったものの正常とのことで、仕方がないので工場での解像力チェックをお願いしたものだ。ボディはSCにて先日AF調整済みだったが、70-200mm F2.8G ED VR IIの植毛紙の毛が脱落したと思われる棒状のゴミがいくつかスクリーンに付着してしまい、よせばよかったのに、このゴミを飛ばそうとして、スクリーンをブロワで強めに吹いたところ、ファインダーの内側に水滴か油のようなものが付着してしまい工場送りになった。工場から戻ってきたAF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR IIは、解像力チェックの結果正常範囲内とのことで、AF再調整などの処置はされていない。ボディはファインダー清掃とセンサークリーニング、AF調整済みとなっていたが、AFモジュールの交換などは行われていない。この週末は三脚を使って詳しいテストをしたかったが、子供たちが遊びに連れて行って欲しいという。お出かけにAF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR IIは重すぎるが、これを持って行かなければ俺がつまらない。仕方がないので三脚は持たずに台場へ出かけた。





Nikon D800E, AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR II

こういう画像では微細な片ボケなど分かりようがないので、詳しいテストはまたの機会にやることにしよう。
俺は知らなかったが、科学未来館の地球型ディスプレイ「ジオ・コスモス」がいつの間にかリニューアルされていた。以前のものよりも少し高精細になっていて、表面がテカテカしている。

2012年10月11日木曜日

AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR IIのフード

AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR IIにはHB-48という純正の花形フードが付属している。花形フードは普通、そのレンズ専用に設計されていて、撮影枠ギリギリの四角形に画角が切り取られるように作られている。だが、付属のものはやけに浅い。これでフードの役目をするのだろうか。疑問に思ったのでちょっと確認してみた。

レンズ側の絞り連動レバーの可動域にゴム片を挟んで絞りをF2.8開放に固定し、
フィルム機(F2フォトミック)に装着。

方法は以前に花形フードを自作するためにやった方法と同じだ。フィルム機にレンズを取り付け、シャッターを開けっ放しにしてフィルム面側からストロボ光で照らす。すると、レンズ先端に巻いたコピー用紙に撮影枠の影が映る。Aの矢印は純正付属フードの一番浅い部分、Bの矢印はこのレンズのワイド側(70mm)時にできる影の一番浅い部分だ。フードが円筒形でもBの長さまでケラレは生じないことがわかる。花形に意味を持たせるなら、少なくとも短い方の突起と同じCの長さは必要だ。つまり、HB-48フードの切り欠き部分は機能的にはまったく意味がない。もちろん、ナノクリスタルコートを謳ったこのレンズには、深いフードは必要ないのかも知れないし、実際にはこれで十分なのかも知れないが、少なくともこの長さで花形である必要は全くない。このレンズはまだ使って間もないので、純正フードの遮光に不満があるとは言えないが、RB67の127mmレンズで使っていたラバーフードを試しに取り付けてみた。本来、6x7判の127mmは35mm判の50mmの画角に近いはずだが、なぜだかAF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR IIの70mm側の画角にも完全にぴったりする。
 
HB-48フード

 マミヤラバーフード(RB67/RZ67 127-250mm用 77mm径)
フィルター(マルミDHGスーパープロテクト)を一枚挟んで取り付け。

折りたたんだ状態のマミヤフード

 ケラレテスト:フードなし f=70mm F2.8開放 無限遠

  ケラレテスト:マミヤフード f=70mm F2.8開放 無限遠

 ケラレテスト:フードなし f=70mm F2.8開放 最近接
  ケラレテスト:マミヤフード f=70mm F2.8開放 最近接

このフードはHB-48フードよりもほんの1cmほど長い。最初の影を使った確認では、HB-48フードと同じ直径の円筒形であれば、1cmくらい長くてもケラレないはずだが、このフードはラッパ型なので付け根の部分はHB-48フードよりも開口が小さく、一抹の不安はある。フードによるケラレは、絞り込んで写りこみがなくても、開放で周辺光量低下を引き起こすことがあり、念のため絞り開放で確認してみたが、ケラレもなく70mmの画角にぴったりフィットしている。実はこの77mm径のマミヤフード、似たものでいくつかタイプがあるらしく、これに近い現行のNo.2というものは150mm~350mm用となっていて、そっちだとケラレるかもしれない。
マミヤフードは見た目がちょっと妙だが、意味なく花形をしている純正フードよりも遮光には効果があると思われ、先端の形状も危険がなく、ラバー製なのでプロテクターとしても役に立つ。付けたままでも折りたためば付属のレンズケースに収納でき、着脱の手間も要らない。今度出かけるときはこれを使ってみよう。