2013年1月16日水曜日

Ai Micro-Nikkor 105mm f/2.8S

Ai Micro-Nikkor 105mm f/2.8Sは1983年から製造されている古いモデルだが、今でも新品が販売されている現行レンズだ。古い品だけに中古品は状態の悪いものも多く、お店で3本見せてもらったところまともな品は1本だけだった。入手したものはシリアルナンバーから単純推定するに、1993年頃に製造されたものだろうか。マイクロニッコールはAF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G EDとAi Micro-Nikkor 55mm F3.5を主に使っているが、いわゆるマクロ撮影ではワーキングディスタンスがほとんどとれず、100mm前後のマクロレンズを以前から所望していた。マイクロニッコールの中には遠景の画質が悪く、通常撮影には向かないAi Micro Nikkor 200mm F4(IF)(1978-1982)のようなレンズもあるが、マイクロニッコールで初めて近距離収差補正機構が採用されたAi Micro-Nikkor 55mm f/2.8S(1979-)では、設計の基準倍率が無限遠であることが公表されていて、通常撮影も十分に考慮されている。Ai Micro-Nikkor 105mm f/2.8S(1983-)の設計上の基準倍率については確認できないが、これもおそらく無限遠ではないかと思う。


Ai Micro-Nikkor 105mm f/2.8S(1983-)
中古 22,050円(目黒区S店)
9群10枚最短撮影距離 0.41m(1/2)
等倍撮影には接写リングPN-11を用いる。

生憎の天気であまり良い画像は撮れなかったが、これはこれで面白い。東京でこんなに雪が降るのは珍しく、7年ぶりだという。
Nikon D800E, Ai Micro-Nikkor 105mm f/2.8S
ISO400 F5.6, 1/200秒, Capture NX2 ピクチャーコントロール[LS] 
大井町駅にて
画像クリックで元サイズ(7360x4912)画像を表示します。

このレンズ、気のせいかもしれないがファインダーをのぞくと青みがかった涼しい色をしているようだ。キレの良さはマット面でも分かるほどで、撮影した画像を見てみると若干の色収差はあるものの、さすがマイクロニッコールらしく周辺まできちんと解像している。像面湾曲による周辺のピンボケなどは皆無だ。歪曲収差は最大(無限遠・1/2倍時)でも僅かに-0.1%、1/4倍から3m間は0%だという。D800Eでの風景撮影から物撮りまで幅広く活躍してくれることを期待している。

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