2013年10月6日日曜日

Ai Nikkor ED 500mm F4P(IF)入手

今回は大物だ。Ai Nikkor ED 500mm F4P(IF)を入手。フード・銀箱・ゼラチンフィルターホルダー付きのほぼ完品。このレンズはハードに使い込まれて外観がずたぼろになっている品が多いが、届いた品は銘板の塗装剥がれも少なく鏡筒やゴムローレットは新品を思わせる風情があり、年代の割にとてもきれいな品だった。フードや三脚座底面には相応のスレがあるので、使われていなかったわけではなく、運搬や保管の際に丁寧に扱われていたものと思われる。

Ai Nikkor ED 500mm F4P(IF) (1988-2002)
137,000円 (中古・オークションにて)

 HK-17フード装着状態
フードは触った感じや叩いた音からは金属製としか思えないが、
 仕様では炭素繊維強化樹脂となっている。

Ai Nikkor ED 500mm F4P(IF)がなぜマニュアルフォーカスなのか。このレンズが発売された当時の背景が気になったので調べてみた。このレンズはF4(1988年9月)よりも前の1988年3月に発売されたもので、当時、カップリングで駆動するタイプのAiAFニッコールが300mmまで発売されていたものの、既に1986年に発表済みだったAiAF Nikkor ED600mmF4S(IF)がレンズ側モーターの開発の遅れにより生産の目処が立たず、その穴埋めにこのNikkor ED 500mm F4P(IF)がマニュアルフォーカスのCPUレンズとして発売されたらしい。レンズ側にDCモーターを内蔵したAF-Iタイプの300mmや600mmが発売されるのは1992年なので、1990年に登場した伝説的巨大ズーム、Ai Zoom-Nikkor ED1200-1700mmF5.6-8P(IF)がPタイプのマニュアルフォーカスレンズなのも納得がいく。

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